TOEICスコア800点突破への勝ち筋 第04回
「勘」を捨てろ。「論理」と「継続」で勝て。600点の壁を越えるPart 5,6『秒速解法』と『継続の技術』
シリーズも折り返し地点となる第4回。
さて、今回のテーマに入る前に、一つ確認しておきたいポイントがあります。
本シリーズでは、以下のスキルが身についていることを推奨しています。
- ✅ 英文を見て、どれがメインの動詞(V)か即答できる。
- ✅ 「返り読み」をせず、頭から意味を理解できる回路ができている。
もし「まだ自信がない」という方や、この記事から読み始めた方も、安心してください。
まずはそのまま読み進めて、「600点を取るための戦略」を知るだけでも大きな価値があります。
その上で、もし実践してみて「基礎的な読む力が足りないな」と感じたら、後ほど第3回:文法・解釈編に戻って基礎を補強することをおすすめします。
テクニック(武器)と基礎(腕力)、両方が揃った時にスコアは爆発的に伸びます。
準備はいいでしょうか。
今、多くの学習者が直面している悩みはこれです。
「読めるようにはなった。でも、時間が圧倒的に足りない」
「Part 7(長文)に辿り着く頃には、残り時間が10分しかない」
ここからが、600点の壁を越えるための「スピード勝負」の始まりです。
ただし、焦って読むのではありません。「解き方のOS(基本ソフト)」を入れ替えるのです。
1. Part 5は「読む」な。「見る」だけで解け
多くの人が犯す最大の間違い。それは、Part 5(短文穴埋め)を「最初から最後まで真面目に読んでしまう」ことです。
例えば、こんな問題があったとします。
The new system was _______ installed by the technical team yesterday.
(A) final
(B) finally
(C) finalize
(D) finality
「600点の壁」に阻まれる人は、こう解きます。
「新しいシステムは…昨日の技術チームによって…最終的に…インストールされた。うん、意味が通じるから (B) だな」
これでは遅すぎます。800点ホルダーはこう解きます。
「選択肢を見る(全部 final 系だ)→ 品詞問題だ → 空所の前後は was と installed(受動態)だ → 間に挟まるのは副詞だけだ → (B) 1秒で終了」
【明日からのアクションプラン:秒速解法】
Part 5を解く際、視線の動かし方を矯正してください。
- まず「選択肢」を見る:
単語の意味を問う問題か、文法(品詞)の形を問う問題かを瞬時に見極めます。 - 「空所の前後」を見る:
文法問題なら、全文を読む必要はありません。空所の前後だけで論理的に答えが決まります。 - 「論理」で選ぶ:
「なんとなく響きがいいから」は禁止です。「ここに動詞があるから、ここは副詞」というように、他人に説明できる理由で選んでください。
⚠️ 重要:語彙問題の「5秒ルール」
選択肢を見て、意味の異なる単語が並んでいる「語彙問題」だった場合。もし答えがパッと浮かばなければ、以下のルールを適用してください。
「5秒考えて分からない単語は、5分考えても分からない。即座に捨てろ」
文法問題は考えればロジックで解けますが、単語問題は「知っているか、知らないか」だけの知識問題です。
ここに時間をかけるのは投資対効果が最悪です。本番では数問、ネイティブでも迷うような難問が出ます。
「語彙問題で迷ったら、一番上の (A) を塗って次に進む」
このように事前に決めておき、浮いた時間を確実に取れる文法問題やPart 7に回すこと。これも立派な戦略です。
TOEIC L&Rテスト文法問題でる1000問 [ TEX加藤 ]
価格:2530円
(2026/2/7 21:13時点)
感想(118件)
![]()
2. 長文アレルギーへの特効薬:「つまみ食い」戦略
「Part 7の長文を見ると吐き気がする…」
わかります。疲れた夜に英語の長文なんて見たくもありませんよね。
しかし、避けて通っては600点はおろか、その先へは進めません。
そこで提案するのが、「短いメール(シングルパッセージ)だけをつまみ食いする」戦略です。
【中級者のためのPart 7攻略ルール】
- ダブル・トリプルパッセージは捨てる:
今の段階では解かなくていいです。読む体力が持ちません。 - 「メール」や「チャット」問題だけ解く:
日常業務に近く、文量も少ないため、心理的ハードルが低いです。 - 1日1題でOK:
「今日はこの短いメール1通だけ読む」と決めて取り組んでください。
いきなりフルマラソンを走ろうとするから挫折します。
まずは近所のコンビニまで走る練習(短い長文)を繰り返し、「英語の文章を読むこと」への免疫をつけてください。
3. 【リスニング】Part 2は「冒頭の3語」に命をかけろ
リーディングの話ばかりしましたが、リスニングでも「600点の壁」を超えるための鉄則があります。
それは、Part 2(応答問題)における「冒頭一点集中」です。
多くの人が「英文を全部聞き取ろう」として、後半の単語に気を取られ、肝心の「何を聞かれているか」を忘れてしまいます。
【Part 2 必勝の聴き方】
- 全文を聞く必要はない:
今のレベルでは、後半の修飾語は雑音だと思ってください。 - 「出だし」だけを狩る:
「Where(どこ)」「When(いつ)」「Who(だれ)」の疑問詞さえ聞こえれば、選択肢の「場所」「時間」「人名」を選ぶだけで正解できます。 - メンタル:
「あ、後半聞き取れなかった…」と落ち込む必要はありません。「冒頭は聞こえたからOK」と割り切ってください。
Part 5と同じく、ここでも重要なのは「全部を理解しようとする完璧主義を捨てること」です。
この「冒頭狩り」ができるようになると、リスニングのスコアが安定し始めます。
4. メンタル管理:「やる気」は信用するな。「1分」を信用せよ
学習開始から数ヶ月。この時期が一番危険です。
「急な残業」「飲み会の誘い」「なんとなくやる気が出ない日」が重なり、学習習慣が途切れそうになる時期だからです。
ここで重要なマインドセットをお伝えします。
「やる気」がある日に勉強するのは三流。
「最悪な日」にどう乗り切るかが一流。
人間ですから、どうしても勉強できない日はあります。
そんな日のために、「最低防衛ライン」を設定しておきましょう。
【死ぬほど疲れた日の「1分勉強法」】
どんなに酔っ払っていても、どんなに残業で遅くなっても、以下のどれか一つだけやれば「今日の勉強は完了!」とみなしてください。
- 単語アプリを開いて、1単語だけ見る。(所要時間:3秒)
- イヤホンを耳に入れ、英語音声を1分だけ流す。(所要時間:1分)
- TOEICの参考書を枕元に置いて寝る。(所要時間:0秒)
「えっ、そんなんでいいの?」と思うかもしれません。
いいんです。最大の目的は、能力向上ではなく「自分は今日も勉強を辞めなかった」という自尊心を守ることだからです。
一度でも「今日はやらなかった(サボった)」と認識してしまうと、雪崩のように挫折します。
1分でも触れれば「継続」です。自分を許し、細く長く続けてください。
🚧 第4回 昇格試験(Next Stepへの条件)
今回は「テクニック」と「継続」の話でした。
次回、第5回はいよいよ「高負荷トレーニング」の領域に入ります。
700点・800点の世界へ足を踏み入れる準備として、以下の条件をクリアしてください。
🛑 第5回への通行手形 🛑
- トータルスコア600点以上(かつリーディング250点以上)。
- Part 5の問題を、他人に「なぜその答えか」論理的に解説できる。(勘の排除)
- Part 2の冒頭(When, Where, Who…)を聞き逃さず、疑問詞に反応できる。
これがクリアできれば、あなたはもう「英語初心者」ではありません。
立派な「中級者(英語学習者)」です。
次回は、その中級者の殻を破り、英語脳を覚醒させる「1.2倍速シャドーイング」と「タイムマネジメント」について解説します。
「英語脳への覚醒。1.2倍速の『シャドーイング』と、Part 7『長文・時間管理術』」でお会いしましょう。
