【DB】第3章:実務への参加 ~6ヶ月~18ヶ月で現場経験を積む~

【DB】第3章:実務への参加 ~6ヶ月~18ヶ月で現場経験を積む~

基礎を固めた後の6ヶ月~18ヶ月は、実務を通じて経験を積み、応用力を高めるフェーズ です。この時期には、データベースの日常運用に加え、パフォーマンスチューニングやトラブルシューティングにも取り組み、問題解決能力を養うことが求められます。

本章では、バックアップ・監視・障害対応といった業務の習得に加え、SQLの最適化や業務の自動化にも挑戦し、データベースエンジニアとしての実践力を高める具体的なステップを解説します。


3-1. 実務経験を積むことでエンジニアとしての基盤を固める

6ヶ月間の基礎固めを経て、SQLの基本操作やデータベース運用の流れを理解できるようになりました。
しかし、実務の現場では「知識がある」だけでは不十分です。
「自分で考え、手を動かし、問題を解決できるか?」 が評価のポイントになります。

この期間では、以下のスキルを重点的に磨いていきます。

日常業務(バックアップ・リカバリ・監視・権限管理)を一人でこなせるようになる
SQLのパフォーマンスチューニングを理解し、システム全体の速度改善を意識する
トラブルシューティングを実践し、問題解決力を鍛える
業務の効率化を考え、スクリプトを活用した自動化に挑戦する

👉 「運用できるエンジニア」から「システムを改善できるエンジニア」へと成長しよう!


3-2. データベース運用業務を習得する

データベースエンジニアの業務の大部分は「運用管理」に関わるものです。
この期間では、「正しくデータを守り、必要なときに素早く復元できる」スキルを身につけましょう。

📌 ① バックアップとリカバリの実践

💡 なぜ重要?
データベースがクラッシュした際、バックアップがなければ復旧できません。
バックアップを取得するだけでなく、実際にリカバリできるかどうかを確認することが重要です。

📌 今日からできるアクション

# MySQLのバックアップ取得
mysqldump -u root -p my_database > /backup/my_database_$(date +%F).sql
# バックアップデータを復元
mysql -u root -p my_database < /backup/my_database_2024-02-23.sql

👉 「取得したバックアップが本当に使えるか?」を定期的にテストしよう!


📌 ② 監視業務を理解し、異常を素早く察知する

💡 なぜ重要?
データベースのパフォーマンスが低下する兆候をいち早く察知し、障害を未然に防ぐことがエンジニアの役割です。

📌 今日からできるアクション

SHOW GLOBAL STATUS LIKE 'Threads_running';

👉 「異常が発生したときの数値がどのくらいか?」を日頃からチェックしておく習慣をつける!


3-3. SQLの実務レベルを引き上げる

データベースエンジニアとして成長するためには、「SQLが書ける」レベルを超えて、「SQLを最適化できる」 レベルに達する必要があります。

📌 ① クエリの最適化

💡 なぜ重要?
SQLの処理速度が遅いと、システム全体のパフォーマンスが低下します。
特に、大量データを扱うクエリでは「いかに最小限のデータを効率よく処理するか」 が鍵となります。

📌 今日からできるアクション

EXPLAIN SELECT * FROM users WHERE email = 'example@example.com';

👉 「どのインデックスが使われているか?」を確認し、最適化を考えよう!


3-4. トラブルシューティングの経験を積む

データベースの障害は、予期せぬタイミングで発生します。
障害発生時の対応力を高めるために、事前にログを調査し、エラーの原因を特定する力 を身につけましょう。

📌 ① 典型的なデータベース障害を知る

💡 なぜ重要?
データベースのトラブルは様々ですが、特に以下の3つは頻発します。

  • スロークエリによるパフォーマンス低下
  • ディスク容量不足による書き込みエラー
  • デッドロック発生による更新の遅延

📌 今日からできるアクション

cat /var/log/mysql/slow.log | tail -n 20

👉 「どのクエリが遅いのか?」を特定し、改善策を考えよう!


3-5. 業務の自動化に挑戦する

運用業務には、毎日同じ手順を繰り返す作業 が多く存在します。
そこで、スクリプトを活用して業務を自動化し、より高度な業務に集中できる環境を作りましょう。

📌 ① 定型業務をスクリプトで自動化

💡 なぜ重要?

  • 毎日手動でやっている作業をスクリプトで自動化することで、業務の負担を減らせる
  • 人為的ミスを防ぎ、確実な運用ができる

📌 今日からできるアクション

#!/bin/bash
mysqldump -u root -p my_database > /backup/my_database_$(date +%F).sql

👉 「日常業務のどこを自動化すれば効率化できるか?」を考えてみよう!


3-6. まとめ

実務経験を積むことで、「できること」を増やす時期!
運用業務、SQLの実践、トラブル対応を経験し、スキルを伸ばす!
業務の効率化に挑戦し、自動化スクリプトを作成してみる!


🔰 次のステップ:「第4章:応用技術の習得 ~実務応用力の向上と深掘り~」

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