TOEICスコア800点突破への勝ち筋 第02回

TOEICスコア800点突破への勝ち筋 第02回
まだ問題集は開くな。300点台からの脱出は「単語」と「中学文法」だけでいい理由

本シリーズは、期間ではなく「実力(クリア条件)」で進むRPG形式の学習ロードマップです。
今回は第2回ですが、「いきなりこの記事から読み始めた」という方もいるでしょう。

そこで本題に入る前に、あなたがこの先のトレーニングに進める状態(装備)にあるか、以下のチェックリストで確認させてください。

【第2回への参加チェック】

  • ✅ スマホのホーム画面1ページ目に「単語アプリ」がある。
  • ✅ SNSやゲームアプリを「奥のフォルダ」に隠した(学習の邪魔をさせない)。
  • ✅ 通勤時間の使い方が決まっている。

もし一つでも「NO」があるなら、第1回の記事(環境構築編)を先に読んでみてください。
武器を持たずに戦場に出るのは自殺行為です。「まずは環境から整える」のが、忙しい社会人が勝つための鉄則です。

「準備はできている(すでに環境はある)」というあなたへ。
やる気に満ち溢れている今、あなたは書店で買った分厚い「公式問題集」や「文法問題1000本ノック」を開こうとしていませんか?

今すぐ、その本を閉じてください。
今の段階で問題を解くのは、ハッキリ言って「時間の無駄」です。


1. 300点台=「ルールの知らないスポーツ」をしている状態

厳しい現実をお伝えします。
TOEIC 300点〜400点台というのは、英語の基礎体力が圧倒的に不足している状態です。

これをスポーツに例えるなら、「サッカーのルール(文法)も知らず、ボールの蹴り方(単語)もわからないまま、いきなり試合(模試)に出ている」のと同じです。
これでは、いくら試合形式の練習をしても上手くなりません。ただ疲弊し、「自分には才能がない」と絶望して終わります。

このフェーズでの絶対的な鉄則はこれです。

「解く」な。「インプット」せよ。

基礎がない状態で解説を読んでも、「なぜそうなるのか」が理解できず、丸暗記になってしまいます。
遠回りに見えますが、まずは「単語」と「中学文法」。この2つだけに絞るのが、600点、800点への最短ルートです。

2. 【単語】「覚える」努力は捨てろ。「見る回数」で勝負せよ

平日の通勤時間は、すべて「単語」に捧げてください。
使用するのは、スマホアプリ(『銀のフレーズ』または『金のフレーズ』)です。

多くの人が陥る間違いが、「1つの単語をじっくり見て、書いて覚えようとする」ことです。
これは非効率です。人間の脳は、一度見ただけでは絶対に忘れるようにできています。

1単語1秒「回転」メソッド

これからは、「覚える」のではなく「接触回数を増やす」ことに集中してください。

  1. スピード: 1単語につき「1秒」。意味を見て分からなければ、すぐに答えを見る。
  2. 止まらない: 「うーん…」と思い出す時間は無駄です。0.5秒で分からなければ次へ。
  3. 回転数: 1回の通勤(30分)で10個を完璧にするより、300個をざっと眺める方が効果的です。

「1週間で100個覚える」のではなく、「毎日300個の単語に挨拶する」感覚です。
1週間毎日顔を合わせれば、嫌でも顔(意味)を覚えます。

3. 【文法】週末カフェで「中学文法」を読み流す

「文法」と聞いただけでアレルギーが出る人もいるでしょう。
安心してください。分厚い専門書をガリガリ勉強する必要はありません。

用意するもの

💡アドバイス

どれを選んでも正解ですが、重要なのは「浮気しないこと」です。

書店でパラパラとめくってみて、「これなら読み通せそうだな(相性が良さそうだな)」と直感で感じた1冊を選んでください。そして、その1冊がボロボロになるまで読み込むこと。それが最短ルートです。

やること

週末にカフェに行き、その本を「小説のように読む」だけでOKです。
問題を解く必要はありません。「あー、昔こんなのやったな」と思い出すだけで十分です。

ただし、一つだけ絶対に理解してほしい概念があります。
それは「S(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)」です。

  • 誰が(S)
  • どうする(V)

英語は結論(V)がすぐに出る言語です。
「この文の主役(S)は誰で、その動作(V)は何か?」
これを見抜く目を持つことが、次のステップで最強の武器になります。

4. 唯一の例外:「Part 1(写真描写)」だけは解いてヨシ

「インプットばかりで飽きてきた…」
そんな時は、唯一の例外としてPart 1(リスニングの写真描写問題)だけは解いても構いません。

  • 写真を見て答えるので、ゲーム感覚で楽しめる。
  • 単語が具体的でイメージしやすい。
  • 正解しやすいので「自分もできる!」という成功体験になる。

勉強の合間の息抜きとして、アプリでPart 1を数問解いてみてください。
「英語が聞こえる!」という感覚が、モチベーションを維持してくれます。

👉 【袋とじ】開始1分で勝負が決まる。Part 1「全問正解」へのロケットスタート術(クリックして展開)

日曜日の公開テスト、15:00(または10:20)の試験開始直後。「アイドリング不足」で自滅していませんか?
英語力ではなく「物理的な技術」を使ってリズムを作る、大人のためのロケットスタート術です。

1. 敵を知る:Part 1は「ボーナスステージ」

全200問中の最初の6問は、英文が短くヒント(写真)があるボーナスステージです。800点を目指すなら満点(6/6)がノルマ。しかし、午後の部の気怠さによる「脳の切り替え失敗」でここでつまずく人が後を絶ちません。

2. 確実に仕留める「3大テクニック」

① 指を使った「物理的消去法」
マークシートをすぐに塗らず、正解候補の上に指を置いて待機します。音声が終わってからマークすることで、記憶の抜け落ちやマークミスを物理的に防げます。

② 0.5秒の予測:「S+V+O」脳内作文
試験開始アナウンス中、写真を食い入るように見て予測します。女性がコピー機を使っているなら「S(She) + V(operating) + O(copier)」。この予測単語が聞こえた瞬間が正解です。

③ 「Being」の鉄則:人がいなければ即消去
写真に「人」がいなければ、being(〜されている最中)が聞こえた瞬間に消去してください。人がいないのに「掃除されている最中(are being cleaned)」はおかしいからです。

3. 上級者でも落ちる「3つの落とし穴」

🕳 動作 vs 状態:
Wearing(着ている状態)とPutting on(着ようとしている動作)は違います。ジャケットを着て立っている写真で「He is putting on…」は100%不正解です。

🕳 抽象化(言い換え):
具体的な名前(Guitar, Truck)ではなく、カテゴリー名(Instrument, Vehicle)で呼ばれることを予測しましょう。

🕳 似た音(空耳):
写真に見えているモノ(Coffee)と似た音(Copy)は9割方ひっかけです。聞こえたら警戒し、「保留」にする余裕を持ちましょう。

4. 平日の通勤電車を「道場」にする

「妄想実況」トレーニング
電車内で、目の前の風景を心の中で英語描写します。
“A man is looking at his smartphone.”
これを繰り返すと、日常の風景がすべて「S+V+O」の英文に見えてきます。

✅ Part 1 攻略ロードマップ
  • 【Level 1:守り】 指を置いて待機する / 人がいなければBeing即消去
  • 【Level 2:攻め】 写真を見てSVOを予測する / 動作(Putting on)と状態(Wearing)を区別する
  • 【Level 3:満点】 抽象化(Vehicle等)を予測する / 似た音(Coffee/Copy)を回避する


🚧 第2回 昇格試験(Next Stepへの条件)

さて、次回「第3回:文法・解釈編」へ進むためのクリア条件です。
焦る必要はありません。この条件を満たすまで、今のトレーニングを継続してください。

🛑 第3回への通行手形 🛑

  • リーディングスコアが150点を超えた。
    (※アプリの模試や予測スコアでOK。自力で読める感覚が出てくれば合格です)
  • 『銀フレ』の7割を見て、1秒以内に意味が浮かぶ。
  • 文法の「S・V・O・C」が何を指すか説明できる。

「単語」と「S・V」が分かれば、英語は呪文ではなく「意味のある言葉」に見えてきます。
その景色が見えた時、あなたはすでに300点台の実力を卒業しています。

次回は、身につけた単語と文法を使って、「英語を英語の語順のまま理解する(精読)」という、リーディング攻略の核心に迫ります。